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ビジネスモデルまにあ

《書籍の補足説明》0 to 100 会社を育てる戦略地図でより丁寧に説明したい2つの点

こんにちは。

無事に出版当日を乗り切り、驚くほどたくさんの反響と、

多方面の方からお祝いのメッセージやコメントを頂戴しまして、本当に嬉しいです。

 

さて、その中でひときわ素敵なフィードバックと的確なご指摘をいただきました。

今回はそのご指摘にそって、本書の内容をシッカリと補足させていただきます。

このご指摘をくれたのは、ここ3年間にわたる盟友と呼んでも過言ではない、

また、先輩起業家・実業家としても尊敬してやまない山中さんからでした。

※ちなみに、山中さんもビジネス書を出されており、著書『「あったらいいな」を実現するビジネスのつくり方』は大変に読みやすく素晴らしい本なので、オススメです。

 

それでは、以下2つのご指摘に対して回答させていただきます。

 本書に関する質問の回答

 

①Q:質問&確認事項

『アイデア自体を共感されると良いの? アイデアだけでは、結局のところただの手段では?』

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ポプラ社 『 0 to 100 会社を育てる戦略地図 』 山口豪志著 (P33)

 

A:

このご指摘には、正直ハッとしました。

そう、まさにその通りなのです。

この部分、断片的に言葉だけを拾っていくと、

確かに「アイデア」に共感してもらうことが大切であるかのようにも読めます。

より正確に「共感」の大切さを理解いただくためには、

以下のような公式をイメージしていただくといいでしょう。

 

(「想い」 + 「アイデア」) × 「共感」 = テーマ

 

「想い」がベースにあって、そこに「アイデア」も掛け合わせる。

「それ」に「共感」していただく必要があります。

起業家は、自らの「想い」と自らひねり出した「アイデア」と、

その両方に共感してもらうよう周囲に働きかけていくことが大切でしょう。

 

②Q:質問&確認事項

『多様性は、どの規模のチームや組織でも必要でしょ?』

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ポプラ社 『 0 to 100 会社を育てる戦略地図 』 山口豪志著 (P129)

A:

これは、まさにフェイズによって、組織によって異なります。

組織の立ち上がりや、チームが形づくられていく初期フェイズでは、「均一性」が必要だというのが私の考えです。

ただ、山中さんとディスカッションしていく中で、私は「均一性」という言葉を「同質性」という意味合いで使っていることに気づき、思いがけずしっくりきました。

組織の初期フェイズ、特に〈→0〉(ゼロマエ)、〈0→1〉(ゼロイチ)、〈1→10〉(イチジュウ)では、同じ想いとアイデアを共有できる仲間、そして同じような価値観を持ち、目指す世界、目的・目標の共有ができる「同質」なメンバーで構成された方がよいことはまちがいありません。

それでここが難しいところですが、〈10→30〉(ジュウサンジュウ)、特に〈10〉に近いフェイズはある意味「過渡期」なので、チームによって様相はかなり異なります。俯瞰して自らの組織を見渡し、チームメンバーの色合いとバランスを把握する必要があるでしょう。

これをするには本書で言うところの「自己認識力」が必要です。

かなり高度な課題といえます。社外や取引先など、近しいところにご意見番のような方がいてくれたらベストでしょうが、そういう存在もおらずまだ組織の規模も小さい状態の場合、意見の食い違いの激しい人たちが常に一緒にいるのは、誰にとっても良くないでしょう。

とにかく〈1→10〉くらいまでは、できるだけコミュニケーションをスムーズにとれる同質なメンバーでスピード感を持って事業推進していくのがいいと思います。

そして〈10→30〉の初期において組織の基盤が十分固まっているのであれば、本書の〈30→50〉で語ったところの「多様性」(多様な人材・意見・発言)を許容できる組織に徐々になっていくでしょう。

一方で、その時点では基盤がまだグラいついている状態が多いのも事実なので、そのときには無理に「多様性」を追求するのではなく、むしろまずは同質なメンバーで前進し、基盤固めに注力するのがよいのではないでしょうか。

それができないと、新規事業開発の取り組みや事業拡大もないのです。

 

 

というわけで、こういうご質問やご指摘、ご感想を問い合わせいただければ、拙いながらも誠意をもってお応えしていければと思います。