『金儲け』や『ビジネス』は悪ではない。 『金儲け』や『ビジネス』を知らないことが悪である。
このまえ、ある方の話を聞いて衝撃的だった。
『社会に良いことをしているので、給料は少なくても良かったんです。』
『ヒトに喜んでもらえたから、それで良かったんです。』
その方は、社会人1年目で大学生時代に地方から出てきて都内で社会起業家として著名な企業でインターンをされていたそうだ。
その当時の月給は5,000円。
お金のやりくりは貯金を切り詰めて、丁稚奉公のつもりでやっていたので、それは自分で納得していた、という話だった。
ただ実際の生活は困窮していて、カギのしまらない物件に住み、食事も一日一食で、朝から晩までとにかく働いたというものだった。
それを聞きながら、私も思い出したことがあった。
約10年前に同じようにインターンとしてある企業に世話になった時に、交通費込で月2万円で1ヶ月(週4日勤務)で働いていたのだ。
ただ私の場合は、業務内容が時給2千円の営業電話掛けだったことと、1ヶ月目で結果を出したことと期待とギャップの差をインターン先の社長に直訴し、2ヶ月目からは月12万円と業務内容も営業電話掛け以外の業務をさせてもらった。
そして、そのインターン業務から、その後の社会人人生を決める出会いがあるので、今にして思えば非常によい経験であると振り返るのだが。
あの当時を振り返ると、自分から給料を上げてくれ!と言い出す勇気、そして、自分の実績を認めさせるという行動は、非常に大事であったと思う。
折にふれて、学生の方や20代前半の方とご一緒するときに、社会貢献やヒトのために、という気持ちや想いをもっておられる方が多いことを感じる。
そして、その純粋な想いはとっても素晴らしいことであると共感する。
ちょっと余談になるが話を補強することに役立つと思うので紹介すると、昔見た映画で、登場人物が同世代ということで私も凄く共感した。
僕たちは世界を変えることができない。 - Wikipedia
イメージとしてはこういう若者が今とても多いように思うのである。
就職活動の時期に皆一度は考えることかも知れないが、社会の為になる活動(行政やNPO、ボランティア的な活動)と経済活動(お金儲けやビジネスによる活動)を正反対の行為と思っている方が多いように見受けられる。
上記の激安のインターンをされた方は社会の為になる活動ということで割り切っていたのだろう。
自己犠牲というカタチでの貢献は美しくうつるかも知れないが、利益の循環がないために継続性がなく、大変に不安定な価値提供になってしまう。(もちろん、ちゃんと運営されているNPOもありますが)
純粋に社会のために活動したいという、その想いを叶える方法としての『お金儲け』や『ビジネス』があるということ、それを事業として行うことに対して非常にネガティブであることに驚く。
『良いことしているので、それだけで・・・』とお金を得て循環することを放棄するのではなく、良いことして、その対価でお金をもらうことが一番良いことではないだろうか。まさに、経済活動である。
これは言うのはカンタンで、やるのは難しい。
本当にそうなのである。
ただ、それで折れているようでは理想は現実にならない。
昨日たまたま読んだこの記事が大変に共感したので貼っておく。
特にこの部分。(本分より引用)
2年間、営業で500社に断られ続けて学んだこと
ユーグレナは研究開発型ベンチャーとしてスタートして、まだ屋外培養が可能かどうか分からない中、2005年に創業している。長年に渡る研究開発をもってしても誰も果たせなかったミドリムシの大量培養という科学上のブレークスルーを創業後に達成し、いよいよ営業だというときに、2年間で500社に断られるという経験を出雲氏はしている。
500社に営業してダメだったときに取れる手段としては、501社目に営業に行くこと。
「仕事をつうじて社会によいことをしている」という実感があることはとても大切である。
仕事のやりがいであり、自分と他者との接点が持てることであるからだ。
社会人になると、もちろん、納得がいかない仕事や嫌な業務ももちろんある。
ただ、それも総論でその仕事によって社会や人々が幸せになると思えるからやれるのである。
自分(自社)が提供できる価値(仕事)による対価として給料や報酬をもらうのである。
『お金儲け』や『ビジネス』は、まさにその為にある。
ちなみに、今まさに『ビジネス』や『事業』をつくる学びの場を提供している。
リアルなビジネスモデルや起業家の話を通じて、本当に血の通った『お金儲け』の話を聞き、自分でそれを実現する方法を試行錯誤する4週間なのである。
起業をこころざす方、新規事業をつくろうという企業担当者の方は是非とも、ご一緒していただきたい。
というわけで、要は、もっと本質的な社会の課題を『ビジネス』のチカラで解決していきたい、そして、私はこの第3の男の様なカタチでその事業やビジネスを応援したい!と強く思っている。
せっかく筆がのってきたのだが、長文だと読むのが疲れると思うので、
私の尊敬する原丈人さんの言葉で、しめたい。
‘今の現状に絶望しているヒマはない。
今は未来の理想を叶える為の時間なのだから。’