『WELQ』問題に対して、思う事のまとめ
非常に繊細かつ、各おのおのの立場もあり、ポジショントーク的な話が多い中において、意見が割れている点をまとめてみたいと思う。
私の立場は、クラウドソーシングに関わっていたという立場であり、それに対しての意見を求められること、また、それ対してのポジショントークと言われることに対しては、まさにそのつもりでもあるので、きっと業界関係者や言い難い方々の代弁としても伝えたいことを書きたい。
既に色々な人に聞かれるし、色々な意見もあると思うので、ちゃんと発信しなきゃなと思う。炎上する気もするけど、一応、立場の表明も含めて。
DeNA社のこちらの記者会見をみて思ったこと。
そしてのその論点と議論の対象は、以下の6つだろう。
今回の論点は6つ
1 上場企業であること(公の企業であり、信用が高い)
2 医療関係記事(命に関わる可能性がある)
3 画像や記事の転用、勝手使用(引用なしでの利用)
4 編集者が居ない、チェック機能がない(ライターが直接公開可能)
5 ライターを安く登用している(クラウドソーシング活用やバイト、インターン活用)
6 SEO対策を意識した文字量やキーワードのちりばめ(作文マニュアルがある)
私の意見)
本当に論点として問題になると思うのは上の3つであり、下の3つは別に違法でもなはなく、工夫とも言えるやり方なので、別に問題はないと思っている。
会見は見させてもらって感じたのは、上の3つの論点では当然にお詫びをしつつ、上場企業であることから下の3つも多少の問題であると拡大解釈というか、認識をしておられる印象を残された。
ただ、そこにはポジショントークにもなるが、違和感がある。
別に下の3つについては、既存メディアに対しての工夫であると思う。
メディアとしての編集体制の変化・進化、ライターの調達手段、SEO対策としてgoogleの検索結果で上位表示されるための各社の努力であって、下の3つは違法でも何でもない。
今回の6つのポイントは、それぞれの対立軸というか、ポジションによって、意見が別れる構造がある。
1 上場企業であること(公の企業であり、信用が高い)
擁護派)新しい取り組みに対して前向きな経営者
反対派)保守的であり新しいことに対してネガティブな反応をする経営者
2 医療関係記事(命に関わる可能性がある)
擁護派)個人での発信の制限、情報統制、発言の自由に敏感な方
反対派)倫理観があり、医療に対して一定の扱いをされる方(医療専門家含む)
3 画像や記事の転用、勝手使用(引用なしでの利用)
擁護派)インターネットのリンクや引用に対して寛容な方(無断使用はNGと認識はしているものの)
反対派)記事やブログを書く人、盗用・引用をされた方
4 編集者が居ない、チェック機能がない(ライターが直接公開可能)
擁護派)新しくWEBメディアをやっているような立場の方、オウンドメディア運営者
反対派)旧来のメディアの方々(新聞はじめ活字の方々)
5 ライターを安く登用している(クラウドソーシング活用やバイト、インターン活用)
擁護派)実際に働く側と依頼する側の双方ともによい形での関係が構築できる場合もあり、その状況を実感してわかる方
反対派)旧来のメディアの方々(新聞はじめ記者を雇用している立場の方)
6 SEO対策を意識した文字量やキーワードのちりばめ(作文マニュアルがある)
擁護派)インターネット検索の背景を理解しており、ビジネスとしてSEOやそのための対策手法があるということを認識がある方(WEBリテラシーが高い)
反対派)WEB検索を行う方々で、インターネット利用に対してあまり疑いなく活用する方(WEBリテラシーが低い)
※多少、偏見も含めてそれぞれの意見をいう方々の背景にあるものは記載したが言葉足らず、かつ不十分なことが多いのであれば追記したい。
疑わしきは排除、ということで今回の6つのポイントは、論争になっており、それぞれの立場の方々がそれぞれに対策を講じていくこととなるだろう。
ただ、4、5、6の論点については、程度の問題であって、勿論あまりに酷いと是正されることとなろう。
ただ、十把一絡げに、それは活用しない方がよい!というのは、違うように私は思う。
今回の事態が、インターネットサービスの各社に対してどのような波及がうまれ、影響がおこるのか、まだまだ見えないところがある。
ただ、インターネットがここまで日常の生活のインフラ化しているので、より好意や善意によって、インターネット環境がよりよくなっていくことに期待したい。
いろいろと感じたこと、思ったことを書いたので、印象を悪くされた方や意見の異なる方も多くおられると思いますが、念のため、私の意見もある種のポジショントークとして、発信しておきたいと思います。