日本のエンジェル投資を加速させる『The First(Angel Investor)』に私は成りたい!
前の記事がバズって、まさかの[はてなブログ]のトップページで紹介されることになろうとは・・・汗
過去に一度もそういうことになったことがなかったので、大いに驚いた・・・。
その記事は、多くの人が読むという前提ではなく身近な関係者に向けて書いたつもりだったので、大いにバズって恥ずかしかったが、まぁそれはそれで良いかと開き直ったついでに、ここ3年くらいで思っていたことを言語化しておきたい。
日本のエンジェル投資を加速させる『The First(Angel Investor)』になりたい!
これを読んで大きく出たなと思われたら、半分成功だw
今まで関わってきたベンチャー投資(エンジェル投資)において、圧倒的なナレッジがたまったので、それを元にさらにその動きを加速させたいと思っている。
今まででうまく行っている投資先には、一定の法則がある。
①私が最初期の投資家であり、他の投資家も私が声がけして集めていることが多い(逆に最初の投資に誘って頂いたケースも同様)
※言い換えると他のVCやエンジェル投資家の後に投資したケースはうまくいかないことが圧倒的に多い
②ビジネスモデルのピボットがあっても、しっかりと話し合って進められる関係値が起業家と築けている(ネガティブな事案が発生した時に真っ先に連絡がある)
③事業やプライベート、採用や営業、広報など、幅広くサポートを頼ってくれる
などなど。
やはり、①が圧倒的に大事なのである。
だからこそ、『The First(Angel Investor)』でありたいのだ。
視点を変えて、社会の動きから言ってもエンジェル投資は増えていく必要がある。
これから日本国は、10兆円とも言われる超ベンチャー投資大国になろうと標榜していると聞く。
その大きな資金を任せられるベンチャーを数量を圧倒的に増やす必要がある。
そうであるならば、やはり、もっとエンジェル投資家と言われる、初期の起業の支援者が必要になるだろうし、そういう人たちの活躍があってこそ、起業家の成功確率が上がり、また、支援の体制も整うものなのではないかと思っている。
まさに、『先ず隗より始めよ』の精神で、私は自分が理想だと思う、ベンチャー投資のあり方を世に問うてみたいと思う。
一番多く言われる質問『山口、VCやったら?』というのに対しての返答は次に書く。
そして、できれば、共同投資するエンジェル団は欲しいと思っているので、エンジェル投資をやりたい人は自己責任でありつつ、それは別途SNSで私に繋がっている方はコンタクトして欲しい。
ベンチャー投資の世界における負(だから私はエンジェル投資家でいたい5つの理由)
①VC(ベンチャーキャピタル)は規模を追うビジネスモデルである
VCはビジネスモデルとして、1号ファンドの組成があり、ベンチャーへの投資を実行して、育成して成長をサポートする。
そして、決まった期限内にM&Aをしたり、IPOしたりして現金化する。
金融ビジネスなので、預かった資本を約束したリターン以上の金額にしてお戻しする。
また、さらにファンドのサイズを大きくして、その繰り返しを行う。
それにあたっては、ファンド運営チームも当然、バックオフィス人員はいるし、キャピタリストの固定費等もあるし、どんどんと規模は拡大していくことになります。
一般企業と同じく、規模の拡大を追求せざるおえないカルマがあるため、どんどんとファンドサイズが大きくなり、小さい規模のベンチャーへの投資がしにくく、恐竜の進化のように巨大化していってしまいます。(それによる良さも当然ありますが)
私のように起業家に寄り添いたい、人として付き合って行きたいと思うと、ビジネスとしてVCをやると感情的にも、仕組み的にも(売却までの時間軸が決まっていることなど)むいてないなと思うのでした。
②物心両面での充足感をベンチャーに貢献した人に持ってもらいたいから
ベンチャー企業には100%の株式比率における、成功していった暁に待つ利益分配のタイミングがある。当然ながらリスクとリターンのバランスはちゃんとあるべきで、しっかりと企業に貢献した人はリターンを得るべきであると私は考えている。
私自身の個人的な体験として、クックパッド社でのIPOはとても新鮮で充実感のある体験になった。
2006年からインターンで関わり、社員10名未満の状態で入社させてもらった私は、ビジネスの基礎を学ばせてもらうとともに、ストックオプションという形で、株式をいただいた。
それによって、当時2009年の株式公開時(IPO)によって、個人として2千万円前後の規模の現金を手にすることができた。(結局は大半のお金は、その後の世界一周の旅や次の会社員生活における生活コストに霧散していくことなるのだがw)
この大きな企業成長において貢献をした人たちというのは、もちろん、投資家もその一助ではあることは否めないが、社内で働いている社員の方々は本当にとても大きな役割を果たしていると私は思っている。そういう意味で、社員持株会やストックオプションなどで、しっかりと社内に報いて欲しいと思うし、その部分で利益相反するポジションに自分自体は立ちたくないと思う。(株式の発光体であるベンチャーが社員や関わる人に1%でも多くの利益を配分して欲しいから)
③起業家と苦楽を共にし、また、喜びは2倍、苦しみは半分になるから
企業の成長は単純に本当に嬉しい瞬間が多い。
社員を雇えた、オフィスが大きくなった、社員が家をローンで買った、顧客が増えた、メディアで取り上げられた、人気の就職先ランキングに載った、友人が転職してくれた、・・・などなど。本当に素晴らしい瞬間がたくさんある。
一方で、社員のリストラ、顧客へのお詫び対応、法廷闘争、さまざまなリスクがある経営者にかかる火の粉は想像以上に多い。それを起業家とともに一つ一つ除いていく。
この過程は本当に大変だし、どんどんとナレッジが溜まる。
①の話ではないが、キャピタリストというベンチャーキャピタルの担当者次第と言われるのは、ここが大きい。やはりナレッジ(経験則や知識)とネットワークは個人に蓄積される。法律や制度、仕組みも世の中変わるので、常に最新の状態にアップデートしてく必要がある。そういう意味では、ずっと現場に居続けられることができるのはやはり感情面でも楽しいのである。
④当然、上がりも大きい(その利益をまた色々とチャレンジに振り向けられる)
ベンチャー投資というのは、リスクとリターンのバランスが著しく不釣り合いである。
当然、リスクはある。がそれは限定的だ。
投資した金額が全てなくなること、基本的にはこれのみがリスクだ。(そのベンチャーがやらかした風評被害やら色んな付属することもあるにはあるが、それは大したことではないと思っている)
一方で、その後のリターンは大変に大きなものになる。理論上では、数百倍になることもあり得る。投資する最初の企業価値が1億円だとしてみよう。その会社の1%の株式を保有する。
その後、その会社が特に株式を第三者割り当て等をすることなく、そのままに100億円で株式公開をした場合には、100倍のリターンになるのだ。
つまり、100万円の出資金が、1億円になって返ってくるのである。
もちろん、投資してからの時間(企業が成長する時間)があるし、今であれば、第三者割当増資等で、株の持分比率が薄まっていくことも十分あり得るのではあるが、理論上は、100倍のリターンを生み出すことは可能なのである。
私のケースで言うと、友人からの紹介で、2014年にサイトビジット社と言う会社にエンジェル投資をさせていただいた。
その当時に、会社員給与の1ヶ月分程度の金額を投資して、あれこれと会社のお手伝いをさせていただいた。広報や営業、採用など、幅広いお手伝いをしていく過程でみるみる会社は成長し、今年3月に、freee社に買収されることとなった。
2014年から2021年の約8年にわたって、代表の鬼頭さんとは本当に色々なシーンでご一緒させていただき、本当に学びを多くいただいた。また、彼自身の人生に寄り添うことができる時間も多く、嬉しさや悔しさ、苦しさを近くで感じ取ることもできた。
五反田時代には、家とオフィスが近所で、本当によく立ち寄らせて頂いた思い出もある。
その思い出深いエピソードもある上に、今回の投資のリターンは、数十倍にもなって返ってきたことは、ただただ経営者に対しての感謝と、それを恩としてまたお預かりした責任を感じている。これは、また、別に起業家が社会を変える原動力に使いたいと思うし、当然ながら、私も家族や友人がいるので、そう言う方々の物心両面の充足に当てたいと思う。
⑤とにかく自由に投資決定ができるし、利害関係の調整が要らないので、本音で話せる
個人的にはこれが一番大きいのかなとも思う。
結局、自分と起業家との1対1の関係である。
どこまで行っても経営責任であり、会社の方向性を決めると言うのが起業家のメインの仕事である。それに対して最大限の知見と経験とネットワークを提供する、そして、応援するのがエンジェル投資家の役目であり、期待されていることだ。
そう言う意味では、自分が好きな人、自分の好みでそれを決めていけることは非常に大きいと思っている。あれこれと人のことを気にせず、お互いに本音ベースで話し合えるので、それは本当に大きいことだと思うし、私はそれだから、エンジェル投資家でありたいと思う。5つの理由でこれが一番大きい。
さて、今回ブログを書いた意図は、実はこれだ。
日本のベンチャー投資のレベルをアップデートする
何をまた大きなことを・・・と思われるだろうが、
私自身の目標は、令和の渋沢栄一を目指す!と言うことだ。
彼は生涯で500社以上にも及ぶ会社の創立に関わったと言われている。
そして、その多くが今日において非常に社会にとって大きなインフラになっているし、今の日本においてなくてはならない企業ばかりだ。それは彼はたくさん生み出したと言う実績は本当に素晴らしいことだと思う。
私は、そう言う彼の実績をなぞってみたいと思っている。
目標が決まったので、そのための手段として、どう言うことを実行しようかと思うと、それはこれからの試行錯誤ではあるのだが、まずは、投資スキームをちゃんと固めていきたいと思う。
ベンチャー投資においては非常にバリエーション設定(ベンチャーの企業価値算定)が難しい。高値にしたい起業家側と安く買いたい投資家側のせめぎあいが常になる。
そう言う意味では、価格交渉は、とても重要である一方で、ある意味では不毛なやりとりになることが多い。個人的には、その手間はあまり好きではないし、起業家側が企業価値を決めてれば良いと思う派である。
ただし!2021年の現在、ベンチャーの初期価格の値付けはバブルだと感じる。
サービス内容もローンチもしていない企画書の段階で、3億円、5億円の企業価値です!と言われると、さすがにそれはないだろ、、、と思う。
ちなみに、2010年ごろにベンチャー投資の業界は、1500−5000万円程度の企業価値が多かったように思う。昔がこうだったから、今は高い!と言いたいのではない。
日本の東証上場企業の4000社程度あると言われる上場企業の、1000社は時価総額が100億円以下である。
つまり、企画書段階のベンチャーが、3億円です!と言う場合、もしラッキーに100億円で上場したとしても、リターンは33倍程度なのだ。(それでも大きいのだが)
一方で、企業の平均生存期間は、以上に短い。10年続ける会社は6%以下だと言われている。
ベンチャー企業というと、耳障りが良いが、実態は、超微細企業だ。個人会社であるレベルで有ることが圧倒的に多い。
そのような会社を数億円で評価するというのは、どういうロジックなのか?というのが本音ではある。(当然、シリアルアントレプレナーはすごいし、それは起業家自体に何億円以上の経営経験の価値はあると思う)
この辺りは、プロトスター社の起業ログでのまとめがよく解説されているので参考にされたい。
さて、ついつい熱くなってしまい、長々となってしまった。
私が起業家に提案したいパッケージは以下である。
・1億円の評価額で3%の普通株式取得(最大300万円分の現金提供)
・(必要があればセットでの)
最大300万円までの低額資金貸付(最大3年間:36ヶ月返済にて)
つまり、両方合わせると全てで600万円分の資金提供をするというものだ。
それだけあれば、一旦は会社員の1年分くらいの給与分(平均給与433万円)はあるだろう。手取りで600万円を得ようと思うと、年収800万円程度にはなる。
また今のご時世、国としても創業や起業には大変積極的である。
金融公庫では最大3000万円を借りてくることも可能だ。
これは、個人保証はなく、無担保無保証で借りれるので、借りない理由はないだろう。
では、ここからは、私の提供できる価値の具体的なオファーである。
私は2013年から36社のベンチャー企業に投資実績がある。
すでに、6社(近々7社目も)のM&Aの売却実績もある。
既存投資先の起業家ネットワーク(コミュニティ)も運営しており、比較的活発なやりとりも多い。(非公開のイベントやネットワーキング、勉強会の開催など。)
クックパッド時代も含めると2006年からずっと日本のベンチャー業界にどっぷり浸かっており、色々な知り合いは数多くいる。(色んな意味で)
そういう私のネットワークと知見、経験をフルで提供したい。
是非とも、私と一緒に会社を育てたい!無駄な競合他社との争いを無く進めたい!という方は、こちらの書籍を読んでコンタクトをしてください!
全方位からの連絡はレスしないので本当に申し訳ないです。が、この場合は是非とも、他己紹介をセットにしてご連絡をいただけると大変に有り難いです。
facebookでは5千人問題という5千人以上友人を増やせないという問題があるのですが逆にいうと、5千人以上の既存の繋がりがあるので、是非とも、共通の友人を探していただか、その人経由にて、私にコンタクトを取っていただきたいです。(グループメッセージ等で。勿論、それが手間なことは十分承知なので申し訳ないですが)
https://www.facebook.com/goushiyamaguchi
https://www.facebook.com/goshi.yamaguchi.566
どうぞよろしくお願いします!
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追記
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ちなみに、なぜ、このタイミングでこんなことを思ったのかも書かないと、やはりフェアじゃないと思ったので、包み隠さずに書いておこう。
全ては、冒頭の前の記事を読んだ投資先の起業家からの反応だった。
当然、このメッセージ以外にも、何人もの投資先の起業家が本当に暖かい言葉と行動を示してくれた。
中でも、20代前半のこの起業家のメッセージには、本当に不意打ちというか、ハートを射抜かれた。
ド平日の午後、業務時間中にも関わらず、オフィスのトイレに籠って嬉し涙なのか、感動の涙なのか、ただただ泣けた。
『あーー、生きててよかったし、ベンチャー投資しててよかった、認められている(確信)』と思ったのだった。
あまりに嬉しくて、最近では会う人にこれを見せているw ごめんね、若手起業家くん。
これこそ、投資家冥利に尽きるし、こういう若者のために、私は時間を使っていきたいと思う。
本当に嬉しかったことなので、ここに書き留めておく。